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■ジャックとシンクレアの家■


  伯父の家は、マイルエンドの大通りから一歩入ったスッテプニー・グリーンにあった。すぐそばに、イーストエンドのゴミ溜めには似合わない、美しい樹木に満ちた散策路があり、その外れに残った古い二階建てのテラスハウスだった。十七軒並んだ家の一番端で、十七番という番号がついていた。……道路ひとつ隔てた斜め向かいのフラットの三階を見ると、まだ明かりがついていた。ピアノは聞こえない。シンクレア教授はもうナイトキャップの時間だ。午後十一時だった。……
 二度目に表へ出たとき、斜め向かいのフラットの、三階の窓が開いていた。どういうわけか、スッテプニー・グリーンの散策路沿いだけ、どっしりとした上等のフラットが並んでいるのだが、斜め向かいにある石造りの五階建てのそれには、ダンスタン・ハウスという名前がついている。その北の端の三階の窓だった。そこからノーマン・シンクレアが、ウォッカのグラスを片手に手招きをした。上がって来い、という合図だった。ジャックは持ち出した道具を物置に入れ、代わりに中古のボクシング・グラブを一揃持って、そっと道路を渡った。

 (高村薫 『リヴィエラを撃て』より)

【アクセス】
@地下鉄District LineのStepney Green駅下車。
A駅を出て、目の前を走るMile End通りを右方面(White Chapel方面)に真っすぐ進む。
B3つ目の角を左折すると、Stepney Greenに出ます。駅から徒歩7分
★Google Map→「E1 3JH, London


地下鉄Stepney Green駅

駅前のMile Endの大通り。

これは西(White Chapel方面)を望んだ景色。
この道はこのまま行くとWhite Chapel Rd.と名前が変わり、そしてオールドゲートの聖ボトルフス教会に突き当ります。リヴィエラファンにはたまらない通りですねー。
もっともこの写真を撮ってるときはそんな悠長な気分じゃなかったですけどね。
この辺りの殺伐とした雰囲気は、やっぱりイーストエンド。

Stepney Greenの道路標識

Mile EndをWhite Chapel方面へ進んで、3つ目の角を左折したところが、Stepney Greenです。

Stepney Green

通りに入ってすぐ左手にある2階建の薄茶の建物がジャックの家。
一番奥のドアが17番地です。
右奥に見えている高い茶色の建物が、シンクレアの住むダンスタン・ハウス。
イメージそのままの景色だったので、びっくりしました。
違う点といえば、ジャックの家が「十七軒並んだ家の一番端」ではなく、十軒位並んだうちの一番端だったことくらい。イギリスの家は向かいの家と交互に番地付けがされているため、そういう番号になります。

※ここでは色々あってゆっくり写真を撮る余裕がなかったので、上の写真のみGoogleから拝借しました(詳しくはブログ参照)。

「美しい樹木に満ちた散策路」

私が行ったときは真冬だったので、葉は全て落ちていましたが(^_^;)
確かに右上のgoogleの写真を見ると緑が綺麗ですね。

Dunstan House全景

Dunstan Houseは角地に建っていまして、右の道がStepney Greenです。

Dunstan House正面

シンクレアの家は「北の端の三階の窓」とのことなので、この写真の3階の一番右端の窓、ということになります。
しかしこのダンスタン・ハウス。一見豪華なようで、実はむき出しの外階段とか、何気に荒んだ感じがシンクレアらしくてイメージにぴったりですね。
パークレーンを定宿にするダーラム侯とのギャップがよい。

Stepney Green(北方面を望む)

左手前がDunstan Houseで、右奥の薄茶の四角い建物がジャックの家。


ダンスタンハウスはよくレントに出されているので、Googleなどで「Dunstan House, Stepney Green」と検索をかけると、ロンドンの不動産会社のサイトから内部の写真を見ることができます^^。ご興味のある方は試してみてくださいね。
ただ内部はイメージと違い、現代的なワンルームのフラットといった感じです。ピアノを置くスペースなんかありそうもない(笑)。賃料も意外と手頃です。

【おまけ】夜のWhite Chapel Rd

ホワイトチャペルに住む知り合いからアリス仮装パーティに招待され、時間どおりに行ったら客がまだ一人もおらず…(イギリス人のパーティは開始1〜2時間後にようやく人が集まりだすという罠)。パーティが”ちゃんと”始まるまで、近所のパブで友人達と時間潰ししたときにパチリ。

時間潰しに入ったWhite Chapel Rd沿いのパブ。

店員がみんなパイレーツの仮装をしている、面白い店でした。
アリスパーティにしても、このパブにしても、イギリス人ってもしや仮装好き?
※行ったのは真夏でハロウィーンの時季ではありません

ちなみに上の写真を撮っていたとき、赤信号で止まっていたバイクの兄ちゃんに突然「君、どっから来たの〜?」と声をかけられ、「日本」 「ふーん。一緒に遊ばない〜?」 「友達が待ってるから」と答えたところで信号が青に変わり、「Have a good night〜♪」とか言いながらぶわぁ〜っとバイクで行ってしまいました。信号待ちの間の暇つぶしか…(笑)?



「リヴィエラを撃て」の舞台を訪ねて