■2番目の下宿■

85 Priory Road, West Hampstead, Miss Milde方
滞在期間 1900年11月12日〜12月下旬



『始めて下宿したのは北の高台である。赤煉瓦の小じんまりした2階建てが気に入ったので、割合に高い一週二ポンドの宿料を払って、裏の部屋を一間借り受けた』
(『永日小品』「下宿」より)


私がロンドンで最初に住んだフラットは、Priory Roadという通りにありました。そしてその家で倫敦漱石記念館のホームページを何気なく見ていたところ、漱石の2番目の下宿先の住所もPriory Roadという名前であることを発見。さっそくGoogle Mapで調べてみたところ、なんとうちの目と鼻の先ではありませんか。それを知ってからは、大好きな漱石と100年後に同じ通りに住んでいるというだけで、毎日だいぶ楽しく過ごすことができました。まああまり居心地のいい家でなかったので、数ヵ月で北部に引っ越しましたけどね。

【歩き方】
@地下鉄Bakerloo lineのKilburn Park駅(Zone2)下車。
A駅前のCambridge Aveを左に進み、Kilburn High Roadという賑やかな通りに出たら左折。
B鉄道(Overground)の高架下をくぐると、すぐ右手にBeisize Roadという通りがあるので、そこに入ります。
CBeisize Roadに入ったら、二番目の角を左折します。ここが、Priory Roadです。
DPriory Roadをひたすら600mほど北上します。やがて左手に赤煉瓦の素敵なお家「Priory Road 85番地」が現れます。ここが漱石の2番目の下宿先。ちょうどPriory RdとCleve Rdが交差する角っこの家です。ここまで、駅から徒歩20分くらい。
ちなみに行かれる時はもちろん昼間に、帰り道も同じルートを戻ることをオススメします。この辺りは(ロンドンは大抵そうですが)ちょっと道を外れると一気に治安が悪くなりますで。Kilburn High Roadも大通りではありますが、昼間はともかく夜のあの危険いっぱいな雰囲気といったら…。私は最低tubeのせいでQueensparkからKilburn Parkまで夜遅くに歩いて帰らされたことが幾度かありましたが、ちょっと洒落にならない雰囲気でした-_-;
★Jubilee lineのWest Hampstead駅から行かれる場合は、下記Google Mapをご参考ください(そのルートの方が断然近いです)。
※Google Map→「85 Priory Road, london

Priory Road入口付近。
ひたすら真っすぐ、北へ進む。

Priory Road 40番地付近。
右奥に見える尖塔は、St Mary's C of E Churchです。
まだまだまっすぐ進みます。

ロンドンの家はドアに番地名が書かれていますので、30, 40, 50…と番地を確認しながら進めばOK。

煉瓦の家は、何気ないショットでも絵になるなぁ。

Priory Road 85番地。

下宿の入口から、正面の景色をパチリ。
漱石も外出する時はいつもこの景色を見ていたのかなぁと想像すると楽しい。

Priory Road北側を望む。

Cleve Roadから下宿の裏側を望む。
漱石が住んでいたのは、裏側の2階です。

帰り道で見かけたリス。
ロンドンでは、リスやキツネといった小動物をふつうに住宅街で見かけます。



倫敦漱石散歩